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2010年のTAROEに登場した若手職人たち。その後の彼らが歩んだ"軌跡"を辿りました。
株式会社 ナカニ 注染職人
板橋 孝行(いたはし たかゆき)さん
てぬぐいブランド『にじゆら』でお馴染みのナカニ。
『注染』という伝統技法で染められた品々は、繊細なにじみやぼかしが魅力です。
入社3年目の板橋さんは「職人とお客様、そして職人同士をつなぐかけ橋でありたい」と話してくれました。
株式会社 ナカニ
従業員数 30名
URL: http://nijiyura.jp/
『コツ』が身に付いてきたのは、ここ2年ほどの話ですね。てぬぐいの縁(ふち)まで綺麗に染めるには、思い通りにぼかしを出すにはどこをどうすれば良いのか。とにかく色々な先輩の意見を聞きながら、少しずつですが自分なりの答えを見つけられるようになりました。
昨年7月から、現場責任者を任されています。仕事の割り振りをしたり、後輩に声を掛けて調子を見たり。個人作業の多い注染の現場は、コミュニケーションが少なくなりがちなんです。
僕が間に入ることで、職人同士の距離を縮めていけたら良いのですが。
「職人としてようやく入り口に立てた」と思っている段階で、全体のことを考えていくのは大変ではあります。でも、仕事って自分1人ではできないもの。一緒に注染を続けていける仲間を、協力し合える環境を育て上げるために必要なことをしているのだと感じています。それが、今の僕の最大のテーマですね。
注染職人 鮫島 博文(さめじま ひろふみ)さん
板橋君は以前、別の工房で染めていましたので、始めのころは外の世界を知っているが故の苦労があったようですね。自分が覚えてきたやり方とナカニのやり方。変えなければならない部分と変えたくない部分。葛藤を乗り越えたころから、めきめきと腕を上げていきました。現場責任者として職人同士の板挟みになるのはしんどいでしょうが、若い彼だからこそ任せたい役割です。私たちの技を受け継ぐとともに、後輩たちの感性をどんどん引き出してもらいたい。次世代のためにも、注染の幅を柔軟に広げていってほしいのです。現場責任者となり、まだ結果が出るほどの期間は経っていません。でも、決して悪い方向には向かっていないと感じていますよ。






