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ものづくり現場レポート

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株式会社 冨士精機

“ものづくりのすゝめ

すべての工業製品の源である工作機械。冨士精機は工作機械の制御部品、『ボールねじ』(左写真)を製造する企業です。また『次世代にものづくりの楽しさを伝える』という企業方針の元、若手の教育にも力を入れています。次世代をものづくりへと導く伝道師として、冨士精機の職人たちに仕事に対する熱い想いを語って頂きます。

株式会社 冨士精機
大阪市平野区長吉出戸4-5-11
従業員数 8名
URL: http://www.fujiseiki-com.jp/

マシニングセンターオペレーター 戎谷 雄太(えびすたに ゆうた)さん(29歳)

働くことは生きること

マシニングセンターオペレーター
戎谷 雄太(えびすたに ゆうた)さん(29歳)

「ものづくり」に生きる意味を見出した入社2年目の若手職人、戎谷 雄太さん。現在は『ボールねじ』の製造を担当しており、仕事に大切なのは「やりがい」と話します。

すべての源、ボールねじ

金属の加工音が鳴り響く、大阪市平野区にある冨士精機の工場。油まみれになりながら作業を行っているのは入社2年目の若手職人、戎谷さん。マシニングセンターという機械を操り、鉄の塊に穴を開け、外面を削り『ボールねじ』の製造を行います。「作業中は、五感を研ぎ澄ませます。切粉の匂いやドリルの音で加工条件を整えるんです」。ボールねじの公差(許容されている寸法の誤差)は0.03ミリ以下、つまり髪の毛の半分程度です。

携帯電話、テレビ、自動車。世の中に溢れる様々な工業製品たち、それらの部品はすべて工作機械によってつくられています。工作機械は金属などを加工する機械で、すべての製品の源。『マザーマシン』とも呼ばれています。戎谷さんは、その工作機械の最重要部品、ボールねじの製造担当です。ボールねじは工作機械のドリルやテーブル(加工前の金属材料などを取り付ける台)を0.001ミリ単位で移動させるための制御部品。高精度な工業製品をつくるには絶対に欠かせない部品であり、ボールねじの存在が社会の基盤を支えていると言っても過言ではありません。
「何をつくっているのか友達に説明してもわかってもらえません(笑)。縁の下の力持ちってやつですね」

心を込める精神。

職業には上も下もない

真面目な働きぶりで黙々と作業に没頭する戎谷さん。話を聞けば冨士精機へ入社する以前はずっとフリーターだったと言います。
「ずっと就職しよう、とは思っていたんですけど、バイトだと責任も軽くて楽なのでなかなか抜け出せなくて。結局ダラダラと20歳から28歳まで8年間フリーターでした」
しかし昨年、交際していた女性との婚約を機に冨士精機へ正社員として入社。ものづくりの世界へ。

「未経験で工作機械に触ったこともありませんでした。でも先輩たちがわかるまで教えてくれて。ボールねじが何に使われているか聞いたときはびっくりしました、『すごいものをつくっているんだな』と」。

現在入社から1年と6ヶ月。ものづくりの仕事は「地味だし汚れるし、キツイ仕事」と話します。
「でもそれが『生きる』ということだと思うんです。色々な仕事を経験してようやく、頑張ること、責任を負うことが格好良く思えるようになりました。そこが昔との1番の差ですね。製造業は3K(キツイ、汚い、危険)と言われますが、職業に上も下もないと思うんです。大切なのは仕事にやりがいを感じられるか。その点で、ものづくりは良い仕事ですね」

冨士精機は若手の教育にも力を入れている。
冨士精機は若手の教育にも力を入れている。