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ものづくり現場レポート

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株式会社 小鯛雀鮨 鮨萬

“羽ばたき続ける雀の魅力。

大阪寿司の一種である押してつくる『小鯛雀鮨』。創業359年を誇る小鯛雀鮨 鮨萬の看板商品です。淡味で、かみ締めるほどに口の中で味が広がる絶品。食は人生を彩り、おいしいという想いは笑顔を生み出します。鮨萬は現在、創業400周年へ向けて若い職人の育成に取り組んでおり、伝統の想いはしっかり若手へと受け継がれていました。

株式会社 小鯛雀鮨 鮨萬(こだいすずめずし すしまん)
大阪市西区靭本町2-3-7
従業員数 140名
URL: http://www.sushiman.co.jp

すし職人 立迫 隆希(たちさこ たかき)さん(20歳)

「おいしい」の笑顔のために。

すし職人 立迫 隆希(たちさこ たかき)さん(20歳)

「お客様に鮨を味わって頂くことで、自分も感動を味わえるんです」と話す入社2年目の若手すし職人、立迫 隆希さん。鮨づくりへの想いを語って頂きました。

小鯛をさばく。

小鯛をさばく。

毎朝、市場から仕入れる瀬戸内海で捕れた天然物の小鯛。総料理長である駒木さんのチェックが済めば、ここから立迫さんが担当する『仕込み』の作業が始まります。まずは小鯛のウロコを落とし、お腹に出刃包丁をなめらかに滑りこませ魚を開く。内臓を取り出せば、次は中骨に沿って包丁を入れていき、身を3枚におろす。このときに何度も包丁を入れてしまうと、身にツヤがなくなり味も劣化してしまうため、包丁を入れる回数は極力少なく。そして、小鯛雀鮨最大の特徴である『ほんのり桜色をした皮を残す』。皮を残すのは、彩りを出し、味にも甘みが生まれるため。最後に50分間、塩に漬けて身を締めれば『仕込み』は終了。ここまでが立迫さんの毎日の主な仕事です。

その後、経験を積んだ職人が仕込みの終えた小鯛とシャリを専用の押し型で押し、酢の効いた昆布で包みます。食べごろは小鯛とシャリがなじみ、昆布の旨みが調和する8時間から12時間後。あっさりとした上品な味が詰め込まれた極上品の完成です。鮨萬の看板料理である『小鯛雀鮨』。小鯛雀鮨を押すには力の入れ具合など高度な技術が必要なため、小鯛雀鮨をつくれるようになるまで10年間の修行が必要と言われています。

「伝統をもつ鮨萬の看板料理、当然、雀鮨に対する憧れはあります。少しでも早くつくれるように、目の前のことを頑張って実力を付けていきたいです」

心を込める精神。

「知らない人と話すのが苦手で……」と、始めは下を向いてインタビューに答えていた立迫さんですが、いざ調理の話しになると、顔を上げて熱い想いを語り始めました。 「現在は魚をおろし、塩や酢に漬けるなどの仕込みを担当しています。でも先輩方に比べたらまだまだです。包丁の入れ方や滑らせ方などで見た目や身の軟らかさ、味まで違ってくる世界なので、もっと勉強と修行が必要です」

高校を卒業後、伝統の魅力に惹かれ鮨萬に入社した立迫さん。鮨萬は現在、創業359年。『400年』という目標に向かい、立迫さんら若い職人たちがこれからの鮨萬を支えていくことになります。「技術は見て盗め! という教育ではなく、しっかり基礎から教えて頂いています。鮨萬に伝わる技術や精神を身に付けて、早く立派な職人になりたいです」

現在、鮨萬では2年生。この1年半の経験で、『鮨の奥深さ』を思い知り、それと同時に『料理の喜び』も味わったと話します。「カウンターに立って、お客様の目の前で調理をする機会があったんですけど、1度だけお客様から『おいしかった』と笑顔で言って頂いて。もう身体の芯から痺れましたね。心を込めてつくらせて頂いたもので、お客様が笑顔になってくれる。料理ってすごいんだな、と感じました。腕を磨いてこれからもこの感覚を味わっていきたいです」

心を込める精神。