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ものづくり現場レポート

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三元ラセン管工業 株式会社

“太陽をつかんだ少年

自由自在に曲がって衝撃を吸収するフレキシブルチューブと、伸縮によって衝撃をやわらげるベローズを製造している三元ラセン管工業。フレキシブルチューブは主に水道管に、ベローズは伸縮・バネ性・気密性を生かして、原子力の漏洩防止のカバーに使われたりと、幅広く活躍しています。そんな商品の短期納品・小ロット製造を行なう同社に、「ものづくりがしたい」と飛び込んできた若手職人がいました。彼を動かしたその想いとはどんなものだったのでしょうか。

三元ラセン管工業 株式会社
大阪市城東区永田1-2-37
従業員数24名
URL: http://www.mitsumoto-bellows.co.jp/

溶接職人 山口 弘樹さん (25歳)

運命ではなく 自分で手にした夢の道

溶接職人 山口 弘樹さん (25歳)

三元ラセン管工業では、多能工育成を推進しており、山口さんは水道管などに使われるフレキシブルチューブの溶接を担当しながら、他の工程へのステップアップを図っています。「ものづくり」がしたかったけれどつくりたいものがあったわけじゃない、と話す山口さんは今どんな気持ちでものづくりをしているのでしょうか。

寝ても覚めてもつくりたかった

溶接職人 山口 弘樹さん

三元ラセン管工業に勤めて4年、以前はどんな仕事をしていたんですか。
「以前はアイスのコーンカップをつくる会社にいました。機械製造だったので、基本的には見ているだけ…。そうじゃなくて、自分の手でものをつくる仕事がしたくて転職したんです」
入社時に、金属製品をつくりたいって思っていたんですか。
「前の会社で使用していたフレキシブルチューブが三元ラセンの製品だったんですが、そんなことは露知らず…(笑)。商品については無知でしたね」
それではどうしてこの会社に入社したんでしょう。
「惹かれたのは求人広告の一言。『ものづくりが好きな人、歓迎』という文面を見て。僕は未経験で、ものづくりが好きっていう気持ちしかなかったので、それを見て応募したんです」

合わないなんて思いもしない

合わないなんて思いもしない

ものづくりが好き! そう思ったドラマが何かあるんですね!
「それが…特にないんです。子どもの頃おもちゃの模型をつくるのが好きで、何となくものづくりがしたいなぁと。それで、工業高校へ進んで。特にこれがつくりたいという目標はなかったんですよ」
ぼんやりしつつもやりたい気持ちははっきりしていた、そこでこの現場に飛び込んだんですね。未経験から現場に入るのは不安だったんじゃないでしょうか。
「ここは社員教育がしっかりしているので、不安はなかったですね。コミュニケーションも活発で、2週間に1回あるミーティングでは若手の意見もちゃんと聞いてくれる、働きやすい会社なんです」
今はフレキシブルチューブの溶接を主に担当されているんですよね。
「入社してから1年で溶接の資格を取りました。今もまだまだ先輩に教わりながらやっています。失敗も多くて…失敗談は教えられません」
そっとしておきます(笑)。実際にやってみて自分に向いていないな、と感じることはないですか。
「自分が職人となって、前職にはなかったような充実感を味わっているので、合っているんだろうな、と自分では思っています」

飛び込んだ先、これほどにない快感

本当に好きなことには理由なんていらないってことですね。その気持ちがあれば、どんな人でも職人としてやっていけますか。
「社長は、『器用な素人』しか雇わないみたいです。僕も一応器用だったのかな。それに、ある程度器用な人がものづくりをしたいって思うんじゃないですか。昔から何をつくっても上手くできなかった人は、ものづくりに魅力を感じないでしょう」
やりたかった仕事といえど、現場は楽しいことばかりじゃないですよね。
「覚えることも多いし、現場は大変です。作業中は神経を張っているから、楽しいのとは違うし…ってこんなこと話していいのかな。ただ、自分で考えて、悩みながらつくった製品が完成したときの達成感はすごいですよ! 今はこの達成感にやみつきです」
やりたかったことが、現実にもフィットしたんですね。そんな山口さんにとって、ものづくりがどんな存在なのか教えてください。
「これからも、ずっと学んでいきたい。だから、僕にとってのものづくりは、『好きな授業』です。あ、いいこといっちゃいましたね(笑)」